カテゴリー別アーカイブ: ガン発覚まで

ガン発覚まで その4(予約投稿しています)

大腸内視鏡検査を控えた3日ほど前、朝起きたら突然
「ガンだから覚悟して」
とメッセージが降ってきた。ような気がしたんですね。

だからなのか、実際に検査が終わり、先生から話があった時には比較的、冷静でした。

「うーん、ポリープがねー、ちょっとこの場では取れなかったからね」
そう言葉を濁す先生に
「ガンだっていうことですよね?はっきり言ってもらったほうがいいので」
詰め寄ったけれど
「うーんまぁ、経験上、そう言ってもいい、かもしれないなぁ〜」
などと最後まで言葉を濁しておられました(笑)

とにかく大きな病院で診てもらいなさいということになり、紹介状をもらうことになりました。
すぐに夫と、毎日ヘビーにLINEでやりとりしている友達二人に連絡。

夫には電話をしたけれど仕事中で出なかったので、LINEを残しました。
「やっぱり、ガンだったー」
すぐに折り返し電話があり少し話したけれど、その時点でわかっていることはほとんどありませんでした。
その日の飲み会をキャンセルして帰ると言う夫に
「行っておいでよ、別に昨日の私と今の私、何が変わっているわけじゃないんだから」
と言ったけれど、結局、その日夫はまっすぐ帰宅(笑)

ちょうど翌日と翌々日に、夫の親戚のお通夜と葬儀が和歌山で行われることになっていました。
なので、東京行きは翌週半ばに延期、代わりに夫婦で車の旅をすることに。
ガン告知された翌日にお通夜とお葬式に出ると、いろんなこと考えてしまうものですね。
自分の時はどうしてもらいたいかなとか、あとどのくらい時間が残されているのかな、とか。

本当に冷静だったのかどうかは、わかりません。
日頃と同じ、だったわけでもありません。
暇さえあればガンについて、調べまくっていましたし、いつも頭からそのことが離れなくなっていましたから。
けれど少なくとも、あまり浮き沈みなくいろいろな判断をしたり、人とも普通に接することができたかな、という気はしています。

いざという時に無茶苦茶取り乱さないでいられた自分を、ちょっぴり誇らしく思っています。

ガン発覚まで その3(予約投稿しています)

診察の結果は
「痔はあるけれど、ほとんど問題にならないくらい、小さい。
出血もしていない。
でも、中にある便に血がついているから、内視鏡検査を勧めます」
とのことでした。

翌週末から東京へ行く予定があり日程が厳しかったのですが、滑り込みで前日に検査をしてもらえることになりました。

検査を予約してしまってふと気付いたのは
「いつもの内科のお医者さん、そういえば消化器系の先生じゃ?」
なんとなく裏切り行為のような気がして(笑)、迷った挙句、正直に言いに行くことに。

経過を説明し、予約したことを伝え、もしかしたら自分のところで検査をするように言われるかと期待したのですが、特にそんな話はないまま、いろいろ説明してもらいました。

なんで自分のところで検査をするように言われると期待していたのか、よく考えてみれば、単に検査の日を遅らせたかっただけ、なんですね。
とにかく先延ばしにしたかったのだと思います。

この時、内科の先生に言われたのは、
「検査をしてポリープが見つかればその場で手術となることもあるが、その後最低2週間は安静にしていないといけない。(大量出血する場合があるため)
東京へ行くのなら、検査だけにして、ポリープが見つかっても取らないということにしたほうがいい」
ということでした。

実際に検査を受けた時にはその場で取れるような段階ではなかったので、その意味では東京へ行ってもまったく問題がないという、皮肉な結果となったわけですけれども。

ガン発覚まで その2(予約投稿しています)

時々の出血を痔疾のせいと思い込んでいた私ですが、今年に入ったある日、本当に痔になりました。
皮肉なことに、本当に痔になって初めて、あれ?なんだかおかしい、と思ったのです。

なんどもなんどもトイレに駆け込み、お通じがあるのだけれど、しばらくするとまた行きたくなる。
7回か8回もトイレに通ったでしょうか。
下痢ならわかるのですが、その時、せいぜい軟便っていうんでしょうか、けっして下痢ではなかったんですね。

それでもその時はまだ、医者に行こうと思ってはいませんでした。
糖尿病で通っている主治医の先生は消化器の専門でもあり、去年、胃潰瘍になった時に胃カメラをお願いした先生でもあります。
その先生にはちらっと、痔になったとお伝えしたのですが、ふーん、と流されましたw
この時この先生に軽く流されたことが結局、後に良い結果になるのだから、人間わからないものです。

市販の塗り薬を2.3日使っていると、痔はめきめき良くなっていきました。
けれど、まだ時に出血するし、なんだか出切った気がしない。

後でわかるのですが、これこそ直腸ガンの症状なんですね。

私は英会話を教えているのですが、12時半にその日のレッスンが終わり、ふと思ったのです。
医者に行ってみよう、と。
いつもの内科の先生にももちろん見てもらえるのですが、その時は12時半でたいていの医者の午前中の診療時間は終わっています。

それなのにたまたま、本当に偶然、すぐ近くに1時まで開いている医者を見つけました。
その医院には、内科と肛門科、どちらもあったのもポイントでした。
いくら50も半ばとは言え、やっぱりねー。
どどーんと

肛門科

って書かれてたら入りにくい…。

そんなわけで、そのお医者さんの門をくぐったのが運命の分かれ道、でした。

ガン発覚まで その1(予約投稿しています)

最初におかしいな、と思ったのは1年ほど前のことでした。

当時私はダイエットを初めて半年ほど経っていたでしょうか。
ダイエット外来でお薬をもらい、食前に飲むという簡単な方法で、「理論上、月に1キロずつ痩せる」。
実際に私は、月1キロのペースで痩せていったのです。

その処方された薬の中に、下剤がありました。
マグミットという妊婦さんにも安全という、緩下剤です。

なぜか私はその薬に弱くて、定量飲むとすぐに下痢をしてしまいます。
ですから量を調節しながら、飲んでいました。
けれど、同じ量を飲んでいても下痢になってしまうことがあり、その時は、出血するのがいつものことでした。

出産経験者はご存知かと思いますが、子どもを産んだ後はほとんどの人が痔を経験します。
私もご多分に漏れず、出産後の痔のせいで、出血に慣れっこになってしまっていました。

大腸ガンを患う多くの人が「痔だと思っていた」と言います。
私もまさしく、そうでした。
緩下剤のせいで出血するのかな、くらいに考えていたんですね。

でもそれは、大きな間違いでした。