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手術と直後のこと

昨日めいっぱい活動していたので、今日は朝、娘を送り出した後は休養日でした。

洗濯したり片付けしたり本を読んだり。
金曜日の抗がん剤2クール目スタートに備えていろいろやっておかないといけないことがありますが、手をつけられずに1日が終わりそうです。

さて。
手術の時のこと、書いてませんでした。

手術当日は、朝から緩下剤を2パックほど飲みました。
その上で、浣腸されるという地獄(汗)

準備が整ったら、朝から来てくれていた夫と娘に付き添われ、手術室のある階へ。
「こちらの病院では手術室まで自分の足で行って頂きますよ〜」
看護婦さんがわざわざそう言いましたが、なんで?って感じでしたw

手術室の手前で、夫と娘とお別れ。
二人は同じフロアの待合室で待つことになりました。
かなり長い時間になるのはわかっていたのですが、とにかくすぐに連絡がつくようにということで、食事も交代で行くよう言われていたみたいです。

手術室の手前に待合室のようなところがあって、ここで髪の毛を結んだりしながら少し待ちました。
同じフロアから一緒に降りてきた車椅子のおじいさんが先に手術室に入るのを見て、ちょっとドキドキ。
とうとう私も呼ばれて、手術室へ入りました。

時間が経ってしまって記憶がおぼろげなのですが、名前となんの手術をするのか言うように言われてから、手術後の傷の痛みをコントロールするための麻酔の針をさしました。

手術前の麻酔科の診察の際、背中から麻酔を入れると聞いていて、その針を刺すのが痛いと言われていました。
小学生の時の盲腸の手術と娘を出産した時に、その麻酔を経験しているのですが、針を刺すのが本当に痛くて痛くて、背中を丸めてじっとしていないといけないのに、とてもじゃないけれどビクッとしてしまうのが止められないくらいでしたが、今回は、え?もう終わり?と思わず言ってしまった程、簡単に針が入りました。
背中を丸めることもなく、だいぶ上の方だったので、もしかしたら違うタイプの麻酔なのでしょうか?

足などに痺れや麻痺が出ていないか確認されてから、針が動かないよう固定され、こわごわ手術台に横になりました。

手術台って、本当に狭いんですね。
20センチくらいな感じで
「狭いでしょう〜気をつけて乗ってくださいね」
って言われましたが、本当に気をつけないとずり落ちそうでした。

横になってからはいろんな機械をつけられて、最後に点滴の針を右手に刺しました。
その点滴から手術のための全身麻酔を入れます。
よく、麻酔が効いたか確認するために数を数えると言いますが、私の場合は
「麻酔を入れますね〜」
と言われて、そこから先、何かを言ったという記憶がまったくありません。

次に気づいた時は、手術が終わっていました。

終わりましたよ〜と看護婦さんに強めに声をかけられたのが一番最初の記憶です。
その次には、ベッドに乗って、移動していた気がします。
夫と娘が横にいて、呼ばれた気がしますが、記憶がはっきりしません。

次に気づいた時はやたら明るい部屋にいました。
術後の回復を見守るHCUというところだったようです。

夫と娘が代わる代わる声をかけてくれるのですが、口がうまく動かないし、言葉もまとまらない。
手術が成功だったことは聞いた気がするのですが、他に転移がなかったのかとか、問題はなかったのかとか、どうなってるんだろう?と軽くイライラしていました。

夫が看護婦さんが口をゆすぐのを手伝ってくれたのを見ていたのでしょう、
「口、ゆすごうか?」
と言ってくれたのに
「勝手にそんなことしていいの?」
とか言ってしまうし。

娘が何かについて話していて、
「これこれ、こうだから…」
語尾を曖昧にしたのを
「だから、何?!」
と追求したりしていたそうです。

大手術の後なのだから、ぐったりしおらしく弱々しくしていればいいものを、やはり性格が出てしまうんでしょうかw

それぞれ会社を休んで、10時間もずっと待ち続けてくれていたのに、ひどい仕打ちですよね(汗)
謹んで、お詫びいたします。
そして、ありがとう。

私もだいぶ長い時間かかりましたが、一緒に手術室に入ったおじいさんは、私の手術が終わり、ふたりが会議室で主治医の先生に切り取った腸を見せられて説明を受けて部屋を出た時も、まだ家族が待合室で待っていたそうです。
娘がやたらそのおじいさんの行方を気にしていましたが、とうとうわからずじまい。

説明では、先生が切り取った脂肪をぎゅっと押すと、ぴょこん、と丸いものが飛び出てきて、それがリンパだと言われたそうです。

切り取った腸とガン、リンパを見たふたりがちょっと羨ましい私です。
夫は写真を撮っとけばよかったね〜と言っていましたが、それもなんだか、ねぇ。

どのくらいふたりがいてくれたのかわかりませんが、帰宅後も私はやたら明るい賑やかなHCUで過ごし、翌朝病室へ戻りました。
ベッドごと移動してもらえるって楽ですね。

点滴に痛み止めが入っていて、局所麻酔もよく効いていて、痛くなったらボタンを押すとほぼすぐにまた薬が効くので、あまり傷の痛みで苦しんだ記憶がありません。

一番しんどかったのは、喉の乾きです。

水は飲めないので、しょっちゅう、口をゆすいでいました。
といっても自分でできるわけではないので、夫と娘がいる時はふたりに頼み、他の時には看護婦さんにお願いしていました。

一応ちゃんとお礼を言っていたつもりなのですが、娘によると手術後2日くらいは私が看護婦さんにとてもぶっきらぼうだったそうです。

三日目くらいになって「やっと普通のマミに戻った」そうでw

不思議なのは、術後しばらく、けっこう大変だったと思うんですが、つらかったことをほとんど覚えていないんです。

背中から入れる局所麻酔も、一度ボタンを押すと一定時間ロックがかかるようになっているものの、好きなだけ押していいですよ、と言われていました。
なので、ちょっと痛いとぼんぼん押していたのですが、
『もうすぐ切れますね」
ある時そう言われ、足してくれるのかと思ったら、切れたらもうそれで終わり、あとは点滴の痛み止めだけ、と言われてショックでした。

けれど、その後痛み止めを入れたのは数回あったかどうかなので、さほどの痛みではなかったのだと思います。

それすら、忘れてしまっているということですね。

手術からもうすぐ3ヶ月。
着々と回復していることが、本当にありがたいです。