今日はお仕事、暇な時間にFBをみていたら、ガンの治療について、なんだかよくわからない主張をしている人たちがいました。
手術、抗がん剤、放射線の、いわゆる三大治療を否定して、自然療法や食事療法、民間療法を支持する人たちです。
手術や抗がん剤、放射線治療をやるのは「偉いお医者さんのいいなりになって命を落とすこと」なのだというのが彼らの主張。
三大治療が悪で、代替療法が善、らしいです。
その根拠は
「三代治療を受けて、20代で亡くなった知り合いがいるから」
「小林麻央さんも抗ガン剤 放射能治療したけれど 癌が移転移して亡くなった」
ことなんだそうです。
さらに
「アメリカでは抗がん剤治療が転移を促進するのが常識で、三大治療は時代遅れになっている」
と言います。
さらに抗がん剤は
「転移を促進させる」
のだとか。
そのエビデンスとして出してきている、NYのアインシュタイン医科大の論文の短いバージョンがウェブ上にあったので短縮版をざっくり読んでみましたが、一部の抗がん剤に確かに転移を促進する働きがあることがわかったものの、すべての抗がん剤をさしているわけではありません。
そのことを指摘しても
「それなら偉いお医者先生の言うなりになった治療をすればいい」
と明後日の方からの回答でまったく話にならなかったのですが、抗がん剤に否定的な話をしている先生の論文は「すばらしい」とか「アメリカの医者が」とか持ち上げるのに、三大治療をする医者はみな、ダメで嘘つきで金儲け主義呼ばわりです。
アメリカで三大治療が一切取り入れられなくなったなんて話は、寡聞にして知りません。
医者の言葉しか聞かないという人がいれば、医者の言うことはみんな嘘だという人たちもいて、本当に極端な人たちって、いますね。
先日も、高齢者への抗がん剤は、体力を奪うなどのデメリットが多く目立ち効果的ではないという新聞記事を引き合いに出し、
「抗がん剤は効果なし」
という結論を勝手に書いちゃっているブログがあるのを知りました。
「高齢者には」というのが抜け落ちてしまっています。
こういうのを見るにつけ、教育って、大事だなと思うのです。
そんなに賢くなくても良いから、せめて最低限の日本語を正しく読み取る力はつけなければいけないな、と改めて考えた今日でした。
しかし、ガンになっただけで、こんなにいろんなことを知ることになるとは…。
1年半前の私には、想像もつきませんでした。
人生、いつまでも勉強、ですね。